私と目を合わせると、あなたは困った顔をするのです。切れ長の綺麗な目を大きく見開きながら、照れ隠しにうなずきます。目を隠すように伸ばされた、はしばみ色の髪がふわふわと揺れます。見ているだけでくらくらします。私はあなたを眺めているのが好きです。あなたが好きです。
あなたといると、この上なく幸福なのです。幸福の水位は、背の小さな私を溺死させることができるまでに上昇しました。空気ではない何かを飲み込み続けます。息ができないのです。もうじき死んでしまうかもしれません。でも悔いなんてないのです。これ以上、幸福な死に方はないと思います。



あなたが好きです。なにがあったって、あなたがいれば幸福だと思えるのです。
もう死にたくありません。あなたが少しでも悲しむのなら、私はあなたのために生き続けます。
こんな時は、大好きな歌の詞を思い出します。
左に笑う あなたの頬の 仕組みが乱れないように
本当にそう思えるのです。