時々、どこにも存在できていない気がする
絶えず蠢いてどこかへ行きたがっている
立ち止まっているその場所にも留まれていないくせに
どこにも行けないくせに
人ごみの中で歩けなくなってみじめさと孤独を実感する
あなたに抱きしめられている時
いつも感じていた悲しみが溢れ出して
どこへも行けない私はひどく安心する
どんなに抱きしめあっても心をかよわせられなかった人を思い出す
抜け出したくて抱きしめたのに
抱きしめあうほどに孤独だった私は
泣いて
あなたの胸でだけ許さている
私の居場所
今でも私はどこへも行けなくて
今日も死にたがっている
癒えなくて死にたがっている
眠っているのと死んでいるのは似ている
眠っていたい
死にたい。
ねぇどこにも行けない私はどこへも行けない


生きるのに必要なことを忘れてしまった
あなたのキス
あなたのハグ
あなたの隣で眠ること
幾多の夜を越えてもこれだけは
大切なことであってほしい