翼の羽根をむしって
とてもやわらかな雨を降らせる
なんて残酷な光景なんだろうね
なんて幸せそうな君なんだろうね
切なくなるほど理想的な世界

地球みたいな青をして
僕のつたない身体に触れて
神々しいほど繰り返している
なんて罪深い光景なんだろうね
でもね君って 本当のことは知らないんだと思う

ひざを抱えれば胎児にもどれるよ
呑み込めるほど優しい空気なんてどこにもないけど
守るための密室なんてどこにもないけど
触れ合うたびに何かがけずれて小さくなるけど
確かに僕らはここにいる

こんなきずなんてへっちゃら!
僕の強がりをただひとりの天使が見抜いた
なのに君は雨で僕を埋葬して
僕の蜜月に入り込む

僕は必ず ガラスの破片で
君は必ず 綺麗に研いだペーパーナイフで

僕 君が好きだよ。
大好きだ。
だから、助けてなんかあげない。